小さいが大きな313歩目

こんばんは。富田です。

本日の読書のお時間です。今日から堀紘一著「人と違うことをやれ!」を読み進めて行きます。タイトルからしてなんだか刺激がありそうです!尚、予め断わって置きますが、こちらの本は1999年が初版のため、今の時代と異なっている点もあるかと思いますので、その点はご容赦ください。

◯ 要約〜人と違うことをやれ!〜

【気をつかうより頭を使うこに徹する人になれ!】

必要なのは学歴ではない。これからの世の中がどう変わっていくかを必死になって考え、画期的な新製品やサービスの誕生に頭を絞ることである。昔から、日本の企業は、ほとんど利益率を上げることよりも、売上げ高を上げることを重視する売上げ至上主義をとってきた。その結果、日本の企業は今、四苦八苦している。企業とは、まず第一に利益を追求するための組織というのが経営学上の定義であり、どんなに売上が多くても赤字経営では企業の存在価値はない。しかし、日本ではその定義に反して、売上げ主義の路線を通って来た。なぜか。それは、上場企業の7割が安定株主と呼ばれる法人株主であるためだ。法人株主は取引銀行、保険会社、グループ企業、取引企業の場合が多い。なぜなら、売上げを伸ばすことで、企業を大きくして互いのビジネスを伸ばすことができるからである。例えば、銀行であれば、企業への入金が増えれば、預金獲得高を増やすことが出来るし、規模の拡大のために設備投資が必要なら、貸付高が膨らんでいくことになり、銀行側は利子で稼げる。また、企業の社員が増えれば、給与振り込みの口座数が増えるといった具合だ。また、企業同士以外でも、企業と官庁との繋がりも歪んでいる。今までの日本の常識として、一流大学の出身者が官庁や民間企業に入庁、入社し、学閥を創り、その一部がこの国を牛耳ってきた。いわゆる、「護送船団方式」と呼ばれる日本独自のシステムである。戦後、このシステムで官民一体となってひたすら経済力の発展に励んできたお蔭で、奇跡的な経済復興を遂げた一方、バブル崩壊を招いた根本的な原因とも言われている。日本中のありとあらゆる会社が役所から厳しく統制され、自由を奪われている。その代わり、役所に従順でさえいれば、強烈なビジネスの戦いに勝ち抜く知恵は頭を絞らなくても役所が考えてくれていた。だから、企業に勤める多くのビジネスマンは頭を使うことを辞めてしまったのである。結果、経済は衰退の一途を辿った。しかし、一方で、本当の意味で頭を使い、役所の規制にさらされながらも発展している企業も多く存在し、実質、それらの企業お陰で、今の日本の経済は支えられているのである。これからの時代は「単に知っていること」の価値はどんどん下がっていく。知識や情報を詰め込んだ人間や、やたら人脈が広い人間よりも、情報や物事の本質を見抜く「分析力」「洞察力」を備えた人間が求められる。知識を実践で活用し、実証してはじめて評価されるのである。何事も上からの命令、あるいは合議制で決めたものだけに従わせるような会社にいれば、社員は何も考えなくなる。これからは、学歴ではない。考え方の筋道が重視される時代なのである。

◯3点集約

・これからの時代、必要なのは学歴ではない。答えのない問題に答えを創り出す「発想力」と「思考力」。

・知識の蓄積だけでは意味がない。その知識を活用した「分析力」や「洞察力」が養うことが大切。

・会社が発展するためにも、常に問題意識を持ち続けことが必要。

◯ 所感

ここでも「知識」の蓄積だけでなく、それを基にした「分析力」や「洞察力」が大切であることが述べられていました。今日、参加したセミナーの講師の方も仰っておりましたが、昔のように、必要な物を作って、市場に提供するというやり方では、今の時代、通用しない。差はあれど、昔に比べて、今の時代は「もの」が溢れており、その「もの」の差が分かりにくくなってきている。今後の時代を生き抜くためには、自分たちで「問題」を見つけ、その問題を解決するための方法を、個社でなく、地域企業が一体となって一緒になって考えて、答えを創り上げることが必要なのだと思います。今の時代、「形のない」課題、問題に、頭を使って「答えを創り上げる」ことが大切ですね。